マイホームの建築をご検討中の方にとって、ご家族1人1人が過ごしやすいマイホームを設計できるかどうかは重要なポイントです。
なかでも、お子さまが過ごしやすい子ども部屋をどのように設計すべきかで悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、一戸建てにおける子ども部屋の間取りやポイント、兄弟がいる場合の子ども部屋の設計など、マイホームの建築前に知っておきたい情報をご紹介します。
一戸建ての子ども部屋におすすめの間取り
まずは、一戸建ての子ども部屋におすすめの間取りをご紹介します。
子ども部屋に適した時期
子ども部屋を作るにあたって、何歳から子ども部屋を用意すべきかで悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
「幼いうちは必要ない」「早めに個室を使わせたい」など保護者の方の考えもさまざまで、正解はありません。
そのご家族のライフスタイルや家族構成などを踏まえて、過ごしやすい空間を用意すると良いでしょう。
子ども部屋の広さ
平均的な子ども部屋の広さは、4.5畳と言われています。
かつての子ども部屋は6畳程度の広さが一般的だったため、4.5畳では少し狭いと感じるかもしれません。
しかし、現在では子ども部屋にはある程度の広さがあれば問題ないというご家庭も多いようです。
スマートフォンの普及によりテレビやオーディオを置く必要がなくなったほか、勉強机などの家具もコンパクトなものが増えたことなどが理由として挙げられます。
また、子ども部屋が必要な期間は10年程度であり、お子さまが成長して一人暮らしを始めると使われなくなってしまう点も意識しておきたいポイントです。
これらの理由から、近年ではコンパクトな子ども部屋が選ばれやすい傾向にあります。
子ども部屋にクローゼットは必要?
子ども部屋の設計において、クローゼットを作っておくか、作らずに別の収納を後から配置するかは悩むポイントの1つです。
子ども部屋にクローゼットを作っておけば、お子さまでも部屋の片付けがしやすくなるうえに、部屋全体が片付いて見えるなどのメリットがあります。
一方、クローゼットを作ると部屋のレイアウトが制限されるため、模様替えが自由に楽しめなくなってしまうのがデメリットです。
子ども部屋のクローゼットにはメリットもあればデメリットもあるので、住宅全体の収納に応じて必要かどうかを検討すると良いでしょう。
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一戸建ての子ども部屋を設計する際のポイント
では、一戸建ての子ども部屋を設計する際にはどのような点に気を付ければ良いのでしょうか。
一戸建ての子ども部屋を設計する際のポイントをご紹介します。
可変式の間取りにする
子ども部屋の役割や用途は、お子さまの成長とともに変化します。
とくに、お子さまの人数や性別が未確定な状態で子ども部屋を設計する場合には、可変式の間取りにすると良いでしょう。
幼少期のうちは広めの1部屋を子ども部屋として設け、お子さまの成長とともにそれぞれ個室にできるような設計にしておくと便利です。
間仕切りの方法はさまざまで、ロールカーテンで緩やかに空間をわける方法もあれば、可動式の壁や棚で仕切る方法もあります。
可変式の間取りにする際に注意したいのが、間仕切りをした際の部屋の快適性です。
ドアが複数必要になるのはもちろん、片方にしか窓がない設計では日当たりが悪くなってしまうため、窓も複数必要になります。
子ども部屋を設計する際には、部屋を仕切った後のことも考慮した間取りにしましょう。
照明の明るさと位置に注意する
大人が利用する部屋であれば雰囲気づくりのためにあえて暗めにすることもありますが、子ども部屋の照明は明るくするのが基本です。
部屋全体を明るく照らせるよう、照明の明るさと位置に注意して設計しましょう。
とくに注意したいのが、デスクの周辺の明るさです。
デスクの照明は、目の疲れや視力の安定はもちろん、集中力の持続にも影響を与えます。
デスクをどこに置くのかを考えて、机上を均一に照らせるように照明を配置しましょう。
コミュニケーションが取りやすい間取りにする
近年の子ども部屋は、お子さまとのコミュニケーションの取りやすさを重視した設計のものが増えています。
お子さまのプライバシーを守るのも重要ですが、自室にこもってしまうことがないよう、コミュニケーションが取りやすい間取りにすると良いでしょう。
たとえば、ダイニングスペースの隅に家族が共通で利用できるデスクを設けたり、子ども部屋以外に遊べるスペースを作るのも手段の1つです。
子ども部屋がコンパクトな場合、このようなスペースがあると重宝します。
また、子ども部屋はリビングを通って出入りする動線にするなど、家族の気配を感じられる間取りにするのもおすすめです。
リビングの隣に子ども部屋を作ると、部屋が使われなくなってからリフォームでリビングを広くできるなどのメリットもあります。
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兄弟がいる場合の一戸建ての子ども部屋はどうすべき?
お子さまが複数人の場合、子ども部屋をどうするべきかは悩ましいポイントです。
2人兄弟・3人兄弟・年の離れた兄弟のそれぞれのケースにおける子ども部屋の設計についてご紹介します。
2人兄弟
2人兄弟の場合、同性であっても壁のある個室があったほうが良いケースがあります。
受験期は1人で集中して勉強したいなどの事情もあるため、年齢差なども考慮してプランニングしましょう。
2人兄弟であれば、8畳~10畳程度の広さの部屋を共通で使い、成長とともに間仕切りをするのも手段の1つです。
また、4.5畳程度の広さの個室をそれぞれに用意するという方法もあります。
お子さまの意見も取り入れながら、数年後のこともふまえてプランニングすると良いでしょう。
3人兄弟
3人兄弟の場合は個室が3つ必要なのかと悩んでいる方もいらっしゃるかもしれませんが、必ずしも個室が人数分必要なわけではありません。
子ども部屋を3部屋作るには広い床面積が必要になるため、建築費の予算とバランスを取りながら進めましょう。
3部屋の確保が難しい場合は、子ども部屋を2部屋にするのも手段の1つです。
個室を2つにするとどちらかの部屋は兄弟で一緒に使うことになりますが、進学や独立でお子さまの数が減るので、2部屋でも上手に活用できます。
また、広い子ども部屋を1部屋用意しておいて、お子さまの成長とともに個室にするという方法もあります。
お子さまが成長した段階で2つに仕切るのか3つに仕切るのかを検討しても良いでしょう。
年の離れた兄弟
年の離れた兄弟の場合、受験勉強などで静かに集中できる個室が必要になるケースがあります。
1人1人に個室が用意できれば問題ありませんが、そうでない場合には部屋割りをフレキシブルにするのも手段の1つです。
たとえば、3人兄弟で2部屋しか個室がない場合、受験を控えた学年のお子さまに個室を割り当てれば集中して受験勉強に取り組めます。
子ども部屋の部屋割りを決める際には、お子さまの意見も聞いたうえで決めましょう。
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まとめ
一戸建ての子ども部屋における適切な間取りはご家族のライフスタイルなどによっても異なり、正解はありません。
お子さまの成長とともに求められる役割も変化するため、現在だけでなく5年後や10年後、さらにはお子さまが子ども部屋を使わなくなってからのことも考えて設計する必要があります。
将来の家族の姿を考えて、お子さまはもちろん家族1人1人が快適に過ごせる子ども部屋を設計すると良いでしょう。