賃貸借契約を結ぶ際には初期費用がかかります。
ある程度まとまったお金を準備しておく必要があるため、なんのために支払う費用なのか、金額はどれくらいなのかを事前に知っておきたいですよね。
そこで今回は、賃貸借契約時にかかる初期費用とはなにか、また初期費用の相場や支払方法で分割払いが可能かについて解説します。
\お気軽にご相談ください!/
弊社へのお問い合わせはこちら賃貸借契約時に必要な初期費用とは?わかりやすく解説
賃貸物件に入居するためには、大家さんと賃貸借契約を結ぶ必要があります。
初期費用とは、賃貸借契約を結ぶ際に支払う費用のことです。
賃貸借契約時にはさまざまな種類の費用が発生しますが、契約時に必要な費用をまとめて「初期費用」と呼んでいます。
物件によって、また地域によって多少異なるものもありますが、賃貸借契約時の初期費用として一般的にかかる費用の内訳は、以下のとおりです。
●敷金
●礼金
●前家賃
●仲介手数料
●火災保険料
●保証料
初期費用の内訳であるそれぞれの費用について、解説します。
敷金
敷金とは、退去時の原状回復にかかる費用として、また家賃の未払いに備えて、貸主が預かるお金です。
退去するときに、ハウスクリーニング代や修繕費を差し引いて、借主に返金されます。
ただし汚れがひどい場合や、入居中に借主の不注意で破損した箇所がある場合、原状回復にコストがかかり、ほとんど返金されなかったというケースも少なくありません。
定期的に掃除し、丁寧に使用すれば、敷金から引かれるお金が少なくなるため、退去時に戻るお金が多くなります。
礼金
礼金とは、文字どおり、部屋を貸してくれる大家さんに対するお礼のお金です。
敷金と同様、大家さんに支払うお金ですが、礼金は戻ってきません。
なお、敷金・礼金のことを保証金と呼ぶ地域もあります。
前家賃
前家賃とは、翌月分を前の月に先払いする家賃のことです。
たとえば3月に賃貸借契約を結び、4月に入居する場合、3月の契約時に前もって4月分の家賃を支払うのが一般的です。
月の途中に入居する場合は、日割り家賃が発生する場合があります。
仲介手数料
仲介手数料とは、賃貸物件の紹介や内見案内、契約手続きなどをおこなった不動産会社に支払う手数料です。
契約が成立した場合にのみ発生します。
火災保険料
火災保険とは、火災や水漏れなどに備えて加入する保険で、補償に応じた保険料を損害保険会社に支払います。
賃貸物件に入居する際には、ほとんどの場合、火災保険への加入を求められます。
賃貸借契約は2年更新のケースが多いため、火災保険も同じ期間で契約し、2年分の保険料をまとめて支払うのが一般的です。
保証料
賃貸借契約を結ぶためには、ほとんどの場合、連帯保証人が必要です。
連帯保証人を立てるのが難しい場合、家賃保証会社を利用すれば、賃貸借契約を結ぶことが可能になります。
保証料とは、その場合に家賃保証会社に支払う費用で、利用しない場合は発生しません。
最近は、連帯保証人ではなく、家賃保証会社の利用を求めるケースも増えてきています。
これらの費用が、賃貸借契約時の初期費用としてかかるのが一般的です。
また物件によっては、鍵の交換料がかかる場合もあります。
なお、物件ごとにかかる費用とかからない費用があり、物件により初期費用は異なります。
初期費用の具体的な内訳については、賃貸借契約時にしっかりと確認することをおすすめします。
賃貸借契約時に必要な初期費用の相場とは
賃貸借契約時には、初期費用としてさまざまな費用が発生することを前章で解説しました。
それぞれの費用がいくらぐらいか、相場を知っておくと安心です。
そこでここからは、賃貸借契約時の初期費用の項目ごとに相場感を解説します。
初期費用の相場
●敷金…家賃1か月分
●礼金…家賃1か月分
●前家賃…家賃1か月分
●仲介手数料…家賃0.5か月~1か月分
●火災保険料…約1万5,000円~2万円
●保証料…家賃0.5か月~1か月分
賃貸借契約時の初期費用は、家賃を基準に計算されるのが一般的です。
火災保険料については、補償内容によって異なりますが、一人暮らしの方で約1万5,000円、ファミリーの場合は約2万円が相場です。
では、初期費用の予算を組む際に、具体的な金額を当てはめて、シミュレーションしてみると、イメージしやすくなります。
たとえば家賃6万円の賃貸物件にご夫婦で入居する場合の初期費用の目安は、以下のようになります。
●敷金…6万円
●礼金…6万円
●前家賃…6万円
●仲介手数料…6万円
●火災保険料…2万円
●保証料…3万円
上記の費用を合計すると、29万円の初期費用が発生する計算になります。
賃貸借契約時の初期費用は家賃の約5か月~6か月分
ここまで解説してきた初期費用は、あくまで賃貸借契約時に必要な費用です。
入居の際には、さらに引っ越し費用や生活用品の購入費用などがかかるため、その分も予算に組み込んでおく必要があります。
引っ越し費用は、荷物の量や時期、移動距離などさまざまな条件で異なります。
たとえば、ご夫婦が同一県内で引っ越す場合、約6万円から10万円が引っ越し費用の目安です。
そのため、初期費用の目安は、家賃の約5か月~6か月分を最低限として考えておくことをおすすめします。
賃貸借契約時の初期費用の支払い方法とは?分割払いは可能か
賃貸借契約時には、ある程度まとまったお金を準備しておく必要があります。
しかし、引っ越し先での生活がスタートする際には、なにかと出費がかさむものです。
まとまった現金が減ってしまうのは不安だという方は、分割払いやクレジットカード払いが可能かどうかも気になるところです。
そこで最後に、賃貸借契約時の初期費用の支払い方法について解説します。
不動産会社によって初期費用の分割払いが可能!
初期費用は、現金でまとめて支払うのが一般的ですが、分割払いやクレジットカード払いが可能なケースも増えています。
しかし、現金での分割払いに応じている不動産会社は少なく、クレジットカードでの分割払いに限定している不動産会社も少なくありません。
クレジットカード払いの場合、手元に現金を残せるだけでなく、ポイントもたまるという点がメリットですが、対応してくれる項目が限られていることもあります。
たとえば敷金や礼金はクレジットカード払いで支払うことができても、仲介手数料や前家賃については現金での支払いを求められる場合があるのです。
また、そもそもクレジットカード払いに対応していない不動産会社もあるため、事前に支払い方法について確認しておくと安心です。
クレジットカード払いの注意点
クレジットカード払いの場合、賃貸借契約時には現金での出費は抑えられます。
しかし、分割の回数が多ければ、それだけ金利の負担が増えるため、支払い総額が増えます。
また決済後、翌月や翌々月に請求されることが多いため、忘れたころに引き落とされ、家計が苦しくなる恐れもあります。
万が一口座の残高が足りずに引き落としができなかった場合、信用情報に傷がつく可能性もあるため注意が必要です。
したがって、クレジットカード払いを利用する場合は、しっかりと管理しなければならないことが大切です。
まとめ
賃貸物件に入居する際には、賃貸借契約時に初期費用として家賃の約5か月~6か月分のお金を準備する必要があります。
分割払いやクレジットカード払いで支払える場合もありますが、対応していない不動産会社もあります。
したがって、賃貸借契約時にはどのような費用がどれくらいかかるのか、現金以外の方法で支払うことが可能かどうかをしっかりと確認することが大切です。
\お気軽にご相談ください!/
弊社へのお問い合わせはこちら