持ち家の購入をお考えの方で、新築以外に中古住宅を選択肢に入れて探している方は多いでしょう。
中古住宅は新築よりも安価なので、立地や広さなどほかの条件を優先できて魅力的です。
中古住宅は築年数や設備、建物の劣化状況など条件がさまざまなので、探し方のコツをおさえておくと効率良く理想の物件に出会えるでしょう。
中古住宅の探し方の基本について、注意点を含めて解説します。
中古住宅の探し方の基本について
中古住宅の探し方は新築住宅と異なる点が多く、中古住宅の購入を初めておこなう方は探し方の基本を知っておくと良いでしょう。
探し方の基本①こだわりを明確にしておく
中古住宅は建設された時期、広さや間取りが多岐にわたるため、ご自身のこだわりを明確しておくことは後悔しない家探しに繋がります。
中古住宅は物件数が多いため、理想とする物件の条件を絞っておかないと、最適な物件に出会うまで時間がかかるでしょう。
新築物件をご自身で建てる場合は理想を具現化していく作業になりますが、中古住宅の場合はたくさん存在する中古住宅のなかから理想的な物件を選び出す作業となります。
たくさんの物件のなかで納得する家を選ぶには、こだわりポイントと妥協ポイントを整理しておくことが大切です。
ご家族で暮らす家をお探しの方は話し合いをして、それぞれの希望をまとめておきましょう。
ただし、要望が多いほどマッチする物件を探すのは困難になります。
要望が多くなりすぎないようにすることを注意点として家族で認識しておきましょう。
中古住宅を探すときのこだわりに築年数を挙げる方が多いですが、築年数の扱いには注意しましょう。
築年数が経過していても改築や修繕、リノベーションをおこなっていれば、新築と同じような印象を受けます。
築年数だけで判断するのではなく、どうしても築年数が浅い物件が良いか、手を加えていれば築年数が古くても良いかを整理しておきましょう。
探し方の基本②不動産会社に相談する
中古住宅を探すときは不動産ポータルサイトで検索する方法もありますが、不動産会社に相談する方法が基本です。
なぜなら不動産会社は地域の情報を逐一調査しているため、不動産会社に希望する物件の条件を伝えておくと理想の物件が売りに出されたら早い段階で情報をもらえるからです。
中古住宅の探し方の基本として、不動産会社に相談することを覚えておきましょう。
不動産会社は地域の地主さんや大家さんとのつながりが深く、情報網を持っています。
そのため、物件情報だけでなく地域の特徴や町内会の情報など、住むときに必要な情報を教えてくれるでしょう。
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中古住宅の探し方のコツについて
中古住宅の探し方のコツを3つご紹介します。
魅力的な物件は多くの方が狙っている可能性があります。
効率良く理想的な中古住宅を手に入れるために、コツをおさえてスピーディーに不動産購入をおこないましょう。
探し方のコツ①予算の上限を設定する
不動産を購入するときに大事なポイントは、予算の上限を設定して無理のない返済計画を立てることです。
家探しをしていると良い物件に目移りしてしまうかもしれません。
しかし、中古住宅の購入で住宅ローンの利用を考えている方は、借入限度額の規制があるためいくらでも借りられるわけではありません。
借入金を増やすと毎月の返済が今後の生活を圧迫することになるため、無理なく返済できる金額内におさめることが大切です。
年収の35〜40%が理想的な返済額の割合です。
家探しのコツとして、年収から借入金を割り出して予算を組むことを覚えておきましょう。
探し方のコツ②リノベーションすることを前提に物件を探す
探し方のコツの2つ目は、リノベーションによって物件の選択肢を増やすことです。
中古住宅を購入してからご自身で好きなようにリノベーションすることを前提にすれば、間取りや設備は変更できるため気にする必要はありません。
中古住宅の資金にプラスしてリノベーションの費用がかかりますが、新築住宅の購入と比較すると安価です。
リノベーションをおこなえば、内装や間取りはご自身の思いどおりに変えられるため、満足度が高いでしょう。
リノベーションをおこなうことを前提に家を探すときは、構造が工事に耐えられるかどうかを確認する必要があります。
リノベーションに向いていない建物だと思わぬ工事費用がかかることがあるので、気を付けましょう。
探し方のコツ③周辺環境を確認する
中古住宅の購入では、周辺環境を確認しておくことが後悔しない家の探し方のコツです。
周辺環境に関しては、万が一気に入らない点があったとしても、変えようがありません。
ご家族で転居するのであればお子さまの教育環境や駅までのルートなど、安心して住める場所なのかをしっかり確認しておきましょう。
周辺環境については、利便性・交通環境・育児環境・地域環境の4つのポイントで判断すると良いでしょう。
買い物や医療施設などの利便性、電車やバスを利用する場合は駅や停留所をチェックしておくことが大切です。
また、子育て世帯においては育児環境も住み心地を左右する重要なポイントです。
保育施設や公園の有無、学区内の安全性やモラルの良し悪しを確認しておきましょう。
治安や日照状況について、時間帯をわけて確認しておくことも大切です。
においや騒音などを発する施設が近くにあると、住み心地に影響する可能性があるので気を付けましょう。
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中古住宅の探し方の注意点について
中古住宅の探し方について基本とコツをおさえたうえで、注意点についてご紹介します。
注意点をおさえて、後悔しない家探しをおこないましょう。
注意点①住宅ローンが利用できない可能性がある
金融機関によっては中古住宅の購入に対してローンを制限している場合があります。
中古住宅は安いからといって、現金で全額用意することは難しい方が多いでしょう。
住宅ローンが利用できない中古住宅は、接道義務を満たしていないものや、建ぺい率や容積率がオーバーしているケースです。
築年数が経っている中古住宅を購入予定の方は、銀行から融資を受けられるか確認しておきましょう。
住宅ローンが借りられないとなると、そのほかの方法で資金繰りを考えなければなりません。
注意点②築年数が費用に影響する
中古住宅を購入するときは築年数によって受けられる減税措置が異なることや、住宅ローンの審査に影響することを理解しておきましょう。
減税措置は中古住宅よりも新築住宅のほうが優遇されていて、中古住宅のほうが税額の負担が大きいです。
物件価格は安価ですが節税対策は見込めない可能性を認識しておきましょう。
注意点③住宅ローン控除が適用されない可能性がある
住宅ローンを利用して不動産を購入した場合、毎年住宅ローン残債の1%が控除される住宅ローン控除を受けられます。
ただし、住宅ローン控除には適用要件があり、耐震基準を満たしていることや建築日から物件取得日までが20年以下であることなど条件をクリアしなければなりません。
中古住宅の場合、新耐震基準を満たしていないものも多く、住宅ローンが適用されないかもしれません。
住宅ローン控除を前提に資金計画を立てていると、あとから予想以上の税額に苦しむことがあります。
住宅ローン控除が適用するかどうか事前に確認して、資金計画の見通しを立てておきましょう。
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まとめ
中古住宅は金銭面や快適性の満足度が高く、注目されています。
中古住宅の探し方の基本とコツを整理して、長く心地よく住み続けられる家を探しましょう。
住宅ローンや費用に関する注意点に気を付けて、返済プランを立てておきましょう。