賃貸物件に入居すると、大家さんに毎月賃借料を支払わなければなりません。
もし月の途中で入居、または退去する場合、賃料は1か月分全額支払わなればならないのでしょうか。
今回は、家賃の日割り計算と計算方法、日割り家賃を抑える方法について解説します。
これから賃貸物件に入居される方や物件を探している方は、ぜひご参考になさってください。
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賃貸物件における日割り家賃とは
大家さんに支払う家賃は、1か月ごとに支払うよう規定されているケースがほとんどです。
しかし、入居や退去が必ずしも月のはじめになるわけではなく、中旬や下旬になる方も多いでしょう。
このような場合は、丸々1か月分を支払うのではなく、日割り家賃になるケースが一般的です。
日割り家賃とは
日割り家賃とは、1か月分の賃料を基に、入居開始日から月の最終日までの日数分で割った家賃のことです。
たとえば、8月20日に入居した場合、21日~31日までの賃料を日割り家賃として支払う必要があります。
また、日割り家賃は入居時だけでなく、退去時にも関係のある費用です。
たとえば、8月10日に退去をした場合、その月に発生するのは10日分の家賃のみとなります。
月の途中で退去したのに、丸々一月分の家賃を支払うのは不公平だと感じる方も多いでしょう。
この場合は、すでに支払っている1か月分の家賃から、10日分の日割り家賃を除いた日数分が返金されます。
前家賃との違い
前家賃とは、入居する月の翌月分の家賃のことです。
日割り家賃は、月の途中で入居した時に必ず発生する費用であるのに対して、前家賃は必須ではありません。
たとえば、月の後半に入居する場合のみ発生し、前半であれば前家賃は不要というケースもあります。
前家賃や日割り家賃の起算日は、賃貸借契約時もしくは契約書で決められた日になるので、事前に確認しておきましょう。
なお、前家賃は敷金・礼金と同じく事前に支払うケースが多く、初期費用の一つと考えられています。
1か月先の家賃を支払っておくことで、大家さんは滞納を心配せずに、安心して家を貸すことができます。
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賃貸物件を借りる前に知っておきたい!日割り家賃の計算方法
日割り家賃は、基本的に「賃料÷月の日数×入居日数」で計算するものです。
しかし細かな方法にはいくつかのパターンがあり、どの方法になるかは大家さんや不動産会社によって決まります。
ここでは分かりやすいように、家賃7万円の物件を借りると仮定して、それぞれの計算方法を解説します。
月ごとの日数で計算する実日数割
実日数割とは、実際に入居した月の日数を基準にして日割り計算する方法です。
どの月に入居するかによって、日割り家賃には若干の差が生まれるのが特徴です。
たとえば、1か月が28日間しかない2月は2万2,500円、31日間ある3月は2万7,096円となります。
日数が多い月よりも少ない月に入居したほうが、日割り家賃の負担を軽減できるでしょう。
1か月を30日と想定する30日割り
30日割りとは、どの月に入居しても1か月を30日として計算する方法です。
28日しかない2月も30で割る方法ため、月の違いによって1か月の日数に差がない点が特徴です。
1か月の日数が31日あるときには、少し得をした気持ちになるかもしれません。
なお、入居期間のカウント方法には「入居期間を実数どおり計算する方法」と「30日までとして計算する方法」の2通りがあります。
たとえば1か月を30日で割り、入居期間は実数どおり計算する場合、計算式は以下のとおりです。
●2月20日に入居:7万円÷30日×9日=2万3,436円
●3月20日に入居:7万円÷30日×12日=2万8,000円
一方で、1か月を30日で割り、入居期間を30日までとして計算する場合、計算式は以下のとおりです。
●2月20日に入居:7万円÷30日×11日=2万5,666円
●3月20日に入居:7万円÷30日×11日=2万5,666円
どの計算方法が採用されるのかは、不動産会社や大家さんによって決まるため、確認しておくと良いでしょう。
1か月を31日と想定する31日割り
31日割りとは、すべての月を31日間と仮定して計算する方法のことです。
入居日数は、30日割と同様に「実数どおりで算出する方法」と「31日までとして計算する方法」の2通りがあります。
たとえば1か月を31日で割り、入居期間は実数どおり計算する場合、計算式は以下のとおりです。
●2月20日に入居:7万円÷31日×9日=2万322円
●3月20日に入居:7万円÷31日×12日=2万7,096円
一方で、1か月を31日で割り、入居期間を31日までとして計算する場合、計算式は以下のとおりです。
●2月20日に入居:7万円÷31日×12日=2万7,096円
●3月20日に入居:7万円÷31日×12日=2万7,096円
月によっては、実際に入居した日よりも日数が多くなってしまい、損をしたと感じてしまうかもしれません。
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初期費用の負担を軽減したい!日割り家賃を抑える方法とは
物件を借りる際には、初期費用のほか、引っ越し費用や家具家電の購入費用なども発生します。
物件によっても異なりますが、初期費用は家賃の4か月から6か月分程度かかると言われています。
たとえば家賃が7万円の物件の場合、初期費用だけで約28万円から48万円かかる計算です。
新生活を充実したものにするためにも、できる限り日割り家賃を抑えたいところですよね。
最後に、日割り家賃の負担を抑える方法について解説します。
入居日を調整する
日割り家賃を抑えるもっともシンプルな方法は、入居日を月末に調整することです。
入居日が月末になればなるほど日割り家賃も安くなるので、入居時の初期費用を抑えることができます。
一方、月が始まる1日に入居する場合は1か月分の家賃を支払うことになるので、日割り計算を気にする必要はありません。
貸主と交渉する
大家さんや不動産会社と交渉し、日割り家賃を安くしてもらう方法もあります。
とくに閑散期はなかなか借主が見つからず、大家さんが焦っていることもあるため、交渉成立の可能性が高いです。
ただし、はじめから日割り家賃を安くしてもらいたいという意図が透けて見えると、悪い印象を与えかねません。
「それなら別の借主を探そう」と思われてしまうこともあるので、値下げ交渉は状況を見て慎重におこないましょう。
フリーレントの物件を探す
日割り家賃を安くするために、フリーレント物件を探す方法もあります。
フリーレントとは、入居後の一定期間は家賃が免除されるというサービスです。
免除になる期間は賃貸物件によって異なり、2か月から6か月、長ければ半年近い設定の物件もあります。
フリーレントであれば、入居してから一定期間は家賃が発生しないので、その分だけ初期費用を抑えられるでしょう。
ただし、短期間で退去すると高額な違約金を請求されるケースもあるため、契約内容をよく理解したうえで判断することが大切です。
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まとめ
月の途中で入居または退去した場合、家賃は1か月全額ではなく、日割り計算した金額を支払うのが一般的です。
計算方法は一律ではなく、不動産会社や大家さんによって異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
また、日割り家賃の負担を抑えたい場合には、入居のタイミングを月末に調整したり、フリーレントの物件を探したりすると良いでしょう。
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