長崎市を訪れるなら一度は観ておきたい観光スポットが、世界遺産の「軍艦島」です。
海上に浮かぶ産業革命期の遺跡を観賞でき、当時の日本の様子や文明の儚さを感じられるスポットとして人気があります。
今回はそんな軍艦島をより楽しめるよう、その歴史や見どころ、軍艦島をより深く知ることができる関連施設をご紹介いたします。
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長崎市「軍艦島」の歴史!どうして廃墟になった?
軍艦島は、日本の長崎県に位置する小さな島です。
正式名称は「端島(はしま)」といいますが、島の形が軍艦「土佐」に似ていることから、軍艦島と呼ばれています。
もともと無人島だった軍艦島では、江戸時代の1810年に石炭が発見されていました。
とはいえ露出した石炭をわずかに採掘する程度で、江戸時代の終わりまではそのような小規模な採掘が続けられました。
しかし明治時代になると、日本の近代化のために、石炭が重要なエネルギー資源となります。
1890年には三菱が島と炭鉱をまるごと購入し、本格的な炭鉱として操業が開始されました。
創業が始まると採掘のための設備だけでなく、多くの働く人や家族が一緒に住めるように、日本で初めての鉄筋コンクリート造のアパートがいくつも建設されます。
島の周囲は段階的に埋め立てられ、さらに子どもたちが通う小中学校や、生活必需品が揃う商店街、映画館などの娯楽施設もつくられました。
その結果、軍艦島は人口密度が当時の東京のおよそ9倍になるほど急速な都市化が進み、最盛期には約5,000人の住民が暮らすようになりました。
島の生活に不自由はなく、炭鉱で働く人の収入も高かったため、島民たちは裕福な生活を送っていたようです。
ところが1960年代に入ると主要なエネルギー源が石炭から石油へと移り変わり、採掘産業の衰退が始まります。
石炭が売れなくなったため、採掘量と島の人口は徐々に減り続け、1974年に炭鉱が閉山されたことで、すべての住民が島を去りました。
その後、軍艦島は無人島となって長い間放置されていました。
しかし2000年代になると「近代化の遺産」として軍艦島の魅力が再評価され、観光地として注目されるようになります。
長年上陸は許可されていませんでしたが、2005年には報道陣が、2009年には観光客が上陸可能に。
また2015年には長崎の近代産業遺産として、軍艦島は世界文化遺産にも登録されました。
現在では日本の近代化史跡と文明の衰退を感じられる場所として、国内外を問わず多くの観光客の方々に訪れられています。
軍艦島のアクセス方法は?
軍艦島は離島なので、島へは長崎港から船でアクセスすることになります。
現在、5社のツアー会社が軍艦島への上陸ツアーをおこなっています。
そのため軍艦島に行きたい場合は、これらのツアーを予約すると良いでしょう。
ただしツアーの出発場所は各社異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
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長崎市「軍艦島」の見どころは?観るべきポイントを解説
軍艦島では多くのツアー会社で上陸ツアーがおこなわれており、軍艦島を海上と陸上から楽しむことができます。
とはいえ上陸できる地点は島の南西部に限られており、遺跡を遠巻きに見ることになるので、どこが見どころなのか迷ってしまう方も多いです。
ここでは軍艦島に上陸したら観るべき見どころをご紹介いたします。
軍艦島「第1見学広場」からの見どころ
観光客が上陸できるエリアには3つの見学広場があり、そこから軍艦島の遺跡を眺めることができます。
そのうち上陸して初めて訪れることになるのが、第1見学広場です。
ここからは鉄筋コンクリート造の高層アパートや、子どもたちが通った小中学校の跡地、ベルトコンベアの跡を観ることができます。
なかでも「65号棟」と呼ばれる鉄筋コンクリート造のアパートは、軍艦島に残っている建物の中でもっとも大きく、朽ちていく最中ながらも圧倒される迫力があります。
また今では崩れてしまっていますが、小中学校は建設当時は日本でもっとも高い学校で、なかには当時最先端だったエレベーターも設置されていたそうです。
軍艦島「第2見学広場」からの見どころ
続いて訪れる第2見学広場では、目の前に炭鉱の事務所や桟橋・リフト跡があり、朽ちていく建築を間近に観ることができます。
一際目を引くレンガ造りの建物は事務所の跡で、島の司令塔的存在でした。
事務所の隣には炭鉱へと続いていた桟橋やリフトの跡もあり、ここが炭鉱夫たちの仕事場であったことが伺えます。
また当時は事務所に銭湯も併設されていたようで、鉱員たちは石炭で真っ黒になった身体をそこで洗い流していたようです。
軍艦島「第3見学広場」からの見どころ
見学コースの最後にあたる第3見学広場からは、現存する日本最古の鉄筋コンクリート造の建築である「30号棟」が見えます。
大正3年に建てられた築100年を超える建物で、所々崩落しているものの、現在でもなんとかその形を留めています。
当時、鉄筋コンクリート造は最新の技術だったといわれており、建築の歴史を考えるうえでも魅力的な見どころです。
また30号棟に隣接して郵便局や公衆電話を持つ「31号棟」や、映画館・料理店・商店などの生活に必要な施設も揃えられていたといいます。
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長崎市「軍艦島」と一緒に巡りたい関連施設とは?
以上のように軍艦島は実際に上陸して観覧することができますが、常に崩壊の危険性があるため、見学ゾーンより内側に入ることはできません。
また軍艦島へは船で訪れるため、海の状況が悪いと上陸できないことも多いです。
しかし長崎市には軍艦島をもっと知りたいときや上陸できなかった場合に役立つ関連施設があります。
軍艦島の関連施設①:軍艦島資料館
長崎駅から車で約40分の野母崎には「軍艦島資料館」という展示施設があります。
館内では映像や資料によって、軍艦島の歴史や文化、当時の生活風景が展示されており、見学だけでは分からないことも学べます。
また資料館の北側には「軍艦島展望所」という施設も。
海越しに軍艦島を望むことができ、遠くからでもまさに軍艦のような異様な景観を見ることができます。
天候などで上陸ツアーが開催されなかった場合は、ここから軍艦島を眺めるのもおすすめです。
●所在地:長崎県長崎市野母町562-1
●開館時間:9時00分~17時00分
●休館日:年末年始(12月29日~1月3日)
●アクセス:長崎バス「恐竜パーク前」停より徒歩約5分/長崎駅より車で約40分
●駐車場:有(無料)
軍艦島の関連施設②:軍艦島デジタルミュージアム
軍艦島のことをより深く、見えないところまで知りたいときにおすすめな施設が、この「軍艦島デジタルミュージアム」です。
軍艦島への船が出発する長崎港のほど近くにあり、軍艦島の出発前後や、ツアーが欠航になった際にも気軽に訪れられる立地です。
この施設では、まさにデジタルの名のとおり、プロジェクションマッピングやVRなど、デジタル技術を駆使した軍艦島ワールドを楽しむことができます。
とくにおすすめなのが、VRヘッドセットを着けて楽しむ「軍艦島VR」。
2021年に撮影された立入禁止区域にVRで仮想上陸することができ、普段は観ることができない軍艦島をリアルに体験できます。
また「軍艦島3D散歩」と題されたアトラクションでは、マウスやコントローラーを動かして3Dモデル上で軍艦島を探索することも可能です。
その他にも軍艦島の暮らしや建築の再現セット、お子さまも楽しめるMR体験ゲームなど、合計で30の展示・体験があり、軍艦島を余すことなく楽しむことができますよ。
●所在地:長崎県長崎市松が枝町5-6
●開館時間:9時00分~17時00分
●休館日:不定休
●アクセス:長崎電気軌道5系統「大浦天主堂」電停より徒歩約1分
●駐車場:無
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まとめ
軍艦島はかつて炭鉱として栄えた島で、最盛期には5000人を超える人々が暮らしていましたが、石炭が主要エネルギー源でなくなり閉山したことで、無人島となりました。
その後長年放置されていましたが、現在でも島内には朽ちた建築が残っており、当時の繁栄や歴史の儚さを感じることができます。
軍艦島へはツアー船で上陸できますが、長崎市には軍艦島を深堀りできる関連施設もあるので、そちらを併せて訪れるのもおすすめです。
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