ブランド力が高く、品質が安定しているハウスメーカーの家は、比較的売却しやすいのがメリットです。
しかし、ハウスメーカーとはどのような住宅を指すのか、なぜ売却しやすいのかがよく分からない方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、ハウスメーカーとはどのような家か、売却しやすい理由と売るときに重要視されるポイントについて解説していきます。
売却しやすいといわれる「ハウスメーカーの家」とは?
ハウスメーカーには、決まった定義がありません。
ハウスメーカーとは何なのか、どのような家であるのかを、以下に解説します。
ハウスメーカーとは?
ハウスメーカーには、これといった定義はありません。
しかし、限られた地域で販売している企業ではなく、全国的に住宅の販売を展開している企業が、ハウスメーカーと呼ばれています。
おもに、顧客から注文を受けてから作っていく住宅や、自社で建てた住宅などを販売しています。
ハウスメーカー各社は、資材の生産から施工まで一貫して自社独自の規定によって住宅を作っているのが特徴です。
資材やパーツを企業の工場でつくっているため、安定した品質であり、効率よく住宅を建てられるのが強みといえます。
ハウスメーカーは、住宅メーカーともよばれており、おもに以下のような企業が挙げられます。
●積水ハウス
●大和ハウス
●住友林業
●ヘーベルハウス
●一条工務店
上記に挙げたハウスメーカーは一部ですが、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
このように全国的に住宅の販売を展開している大手企業を、ハウスメーカーといいます。
ハウスメーカーが展開している家の種類
ハウスメーカーが展開している家の種類は、以下の3つが挙げられます。
●注文住宅
●規格住宅
●建売住宅
一つ目の注文住宅は、顧客から注文を受けてから建てる住宅です。
構造や工法、デザインのすべてを顧客の好みにあわせて考えていきます。
顧客のこだわりが詰まったデザイン性の高い家が建てられますが、コストがかかります。
二つ目の規格住宅は、ハウスメーカーが概ね決めたデザインや間取りから、顧客が選んだり組み合わせたりして建てる住宅です。
注文住宅に比べて、コストが抑えられます。
一から間取りやデザインを考えるのが苦手な方にもおすすめの住宅です。
最後の建売住宅は、ハウスメーカーによって間取りやデザインなどのすべてを考えて建てられた住宅です。
ほかの住宅に比べてコストが抑えられるうえに、購入後はすぐに入居できます。
このように、ハウスメーカーはさまざまな住宅を展開・販売しています。
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ハウスメーカーの家が売却しやすい理由
ハウスメーカーの家が売却しやすい理由は「技術・性能に優れている」「こだわりのデザインである」「アフターメンテナンスが充実している」の3つです。
ハウスメーカーの家が売却しやすい理由を、以下に解説します。
技術・性能に優れている
大手企業であるハウスメーカーが建てる家が売却しやすい理由の一つは、技術・性能に優れているからです。
各ハウスメーカーによって、強みとする構造や工法は異なります。
しかし、各ハウスメーカは、それぞれに高い技術力を持ち、緻密に計算された構造や工法によって家を建てています。
さらに、自社工場にて資材や間取りの一部分を生産しているため、安定した品質が確保できているのもハウスメーカーの強みと特徴です。
したがって、性能が優れた家であるため、中古として売りに出したとしても、購入を求める買い手が現れやすいのです。
こだわりのデザインである
ハウスメーカーは、こだわりのデザインの家である点も、売却しやすい理由の一つです。
大手企業であるハウスメーカーは、担当部署が細分化されています。
営業や工事担当者だけでなく、優れた設計士やデザイナーも在籍しています。
有能な人材に恵まれているため、ハウスメーカーの家は、デザイン性においても高く評価されているのです。
生活動線にも配慮された快適な間取りでありながらも、トレンドを意識したこだわりのデザインの家が設計されています。
そのため、中古物件であったとしても買い手が現れやすいといえます。
アフターメンテナンスが充実している
ハウスメーカーの家が売却しやすい理由は、定期点検とアフターメンテナンスが充実している点も挙げられます。
家は、建てて終わりではなく、入居後におけるメンテナンスも大切です。
そもそも新築住宅は、国土交通省によって定められた「住宅の品質確保の促進などに関する法律」が適用されます。
この法律によって、引き渡しから10年間は、家の重要な部分に不備や欠陥が見つかった際には、無償で修理されます。
しかし、各ハウスメーカーは、10年よりも長い長期保証を設けているところがほとんどです。
ハウスメーカによっては、20〜30年の保証期間を設けていますが、長い期間だと60年間の保証期間を設けている企業もあります。
さらに、保証期間だけでなく、定期的な点検とメンテナンスも充実しています。
このように、充実したアフターメンテナンスによって、長く安心して住み続けられる家であるため、ハウスメーカーの家は中古物件としても人気なのです。
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ハウスメーカーの家が売却時に重要視されるポイント
ハウスマーカーの家が売却時に重要視されるのは「構造・工法」「メンテナンス」「リフォーム」の3つのポイントです。
ハウスメーカーの家が売却時に重要視されるポイントについて、以下に解説します。
構造・工法
ハウスメーカーの家の構造と工法が、ハウスメーカーの家の売却時に重要視されるポイントです。
構造とは家の建材の種類を指し、工法とは家の建て方を指します。
ハウスメーカの家の構造によって、家の法定耐用年数は以下のように異なります。
●木造:20~22年
●鉄骨構造:19〜34年
●鉄筋コンクリート構造:38〜47年
たとえ家の法定耐用年数が過ぎたとしても、住み続けられます。
しかし、売却時における残りの法定耐用年数が残っているほど、売れやすいといえます。
なお、法定耐用年数が長い構造の家は、購入価格も高い点には注意してください。
メンテナンス
ハウスメーカーの家は、メンテナンスが行き届いているかどうかも、売却時に重要視されるポイントの一つです。
家に住み続けているうちに不具合が起きた場合、すぐに修繕・修理をおこなっていると、家の資産価値が下がりにくくなります。
ハウスメーカーの家だと、定期的な点検とメンテナンスが充実しているため、資産価値が保ち続けられるでしょう。
なお、メンテナンスをおこなっている理由だけでは、家の売却価格にメンテナンス代は上乗せされない点には注意してください。
リフォーム
ハウスメーカーの家の売却時は、メンテナンスだけではなく、リフォームをおこなっているかどうかも、重要視されるポイントです。
家のメンテナンスを続けていたとしても、経年劣化を抑えるのは難しいといえます。
とくに、毎日利用する水回りと、壁や床は劣化しやすい部分です。
必要に応じて、リフォームをおこない、快適な住まいを維持するのがおすすめです。
リフォームは、もともとの家のデザインにあわせるようにして、デザイン性の高さも維持しましょう。
なお、リフォームをおこなっても、売却価格に上乗せができない点には注意してください。
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まとめ
ハウスメーカーに定義はありませんが、高品質な家を全国的に展開・販売している企業を指します。
ハウスメーカーの家が売却しやすい理由は、「技術・性能に優れている」「こだわりのデザインである」「アフターメンテナンスが充実している」の3つです。
将来ハウスメーカーの家の売却を検討している方は、こまめなメンテナンスだけでなく必要に応じてリフォームをおこない、資産価値を維持しましょう。