中古マンションをお祓いするケースがあるのをご存じでしょうか。
決して必須の工程ではないものの、ときどき物件の購入にあたってお祓いをする方がいるのも事実です。
今回は中古マンションをお祓いする理由、またタイミングや方法などについて解説するので、今後の参考にしてみてください。
中古マンションをお祓いする理由
そもそも中古マンションをお祓いするのはなぜなのでしょうか。
以下で理由について解説します。
「家祓い」と呼ばれる
住まいの購入前後におこなわれるお祓いは、「家祓い」と呼ばれています。
家祓いの目的は、以前に住んでいた方の気配を祓って鎮めるのが目的です。
たとえば中古マンションの場合、建物に居住していた方が存在したため、部屋が空室の状態でも気配が残っています。
たとえ何かしらのトラブルが起こったわけではなくても、前の住民がいた「気」のようなものを感じてしまうと、不快感を覚えてしまうものです。
こうした場合に家祓いをおこない、部屋の空気をスッキリさせて生活しようとする方がいるのです。
家祓いはリノベーションとは違い、建物が美しくなるものではありません。
しかし、心機一転して気持ちを切り替えられるメリットがあり、気持ちよく我が家で暮らせます。
なかには何となく霊感があるため、部屋を清めてから生活したいと感じる方もいるようです。
家祓いをする方は少なくない
中古マンションでお祓いをする方は、意外にも少なくはありません。
これは、日本人は古来より、八百万の神を信じているからです。
八百万の神とは、多種多様な多くの神を意味しています。
森羅万象さまざまな物に対して、神が宿っていると考えられているため、日本人の多くの家庭には神棚が設置されていました。
こうした考えがあるからこそ、家祓いをして気を清めて、神様に挨拶をしようと考える方が多いのです。
中古マンションで以前にお祓いがおこなわれているのかを確認する方法はありません。
そのため、よほど霊感が優れている方ではない限り、他人の「気」や「気配」が残っているかは確認できないのが事実です。
こうした場合、入居前に家祓いをおこない、室内も心もスッキリした状態に整えます。
あくまでも家祓いは気持ちの問題のため、家そのものに変化があるわけではないですが、心機一転する意味では有効と考えられるでしょう。
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中古マンションでお祓いをするタイミング
中古マンションで家祓いをおこなうのは、どのタイミングなのでしょうか。
以下で詳しく見てみましょう。
入居前が一般的
家祓いをおこなうタイミングは、一般的に入居前とされています。
入居前にお祓いがおこなわれていれば、前の住民の気や気配を取り除いた状態で生活を始められるからです。
ただし、なかには入居した後に家祓いをする方もいます。
引っ越しには荷物の準備や各種手続きがあるため、忙しくてどうしてもスケジュールを調整できない場合もあるでしょう。
また、家祓いをおこなうか決断できていない状態で引っ越し日を迎え、後々家祓いをおこないたくなってしまう方もいます。
もちろんこの場合は、入居後に家祓いをおこなっても問題ありません。
あくまでも家祓いは、新しい生活をスタートさせるために入居前のタイミングがベストとされているだけで、入居後ではNGであるルールはないからです。
また、入居後でも他人の気を祓えるメリットがあるので、忙しくて都合が合わない場合は、無理に入居前におこなわなくてもいいでしょう。
お供えものが必要
家祓いは気配を取り除くだけではなく、神様への挨拶を目的とするものです。
そのため、神様にお供えするものが必要です。
お供えできるもののなかでも家庭で準備しやすいのが1合分の米です。
日本では古くからお米を供える習慣があります。
多くの家庭でストックしてある食品なので、すぐに準備できるでしょう。
また、日本酒もお米からできているお酒なので、お供えものにできます。
この場合は1升分を供えましょう。
さらに準備しやすいのは、粗塩0.5合や水1合です。
これらは日本で清めのために使われてきた歴史があります。
その他にも鮮魚や野菜なども、神様へのお供えものとして利用されるケースが多いです。
ただし、どのようなお供えものが適しているかは、地域の風習によって差があるのも事実です。
家祓いをおこなう場合は、依頼元に確認してみましょう。
もしかすると独自のルールがあるかもしれないので、問い合わせ必須です。
かかる費用
家祓いにかかる費用は、2~3万円が相場と考えられます。
ただし、どこに依頼するかによって費用は異なるため、一概には言えません。
また、お供えものを購入する場合もコストがかかります。
神様へ提供するお供えものなので、良質なものを選びたいと考える方もいますが、その場合はより多くの費用がかかるので注意しましょう。
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中古マンションをお祓いする方法とは
中古マンションを家祓いするには、どのような方法があるのでしょうか。
以下で詳しく見てみましょう。
神社へ依頼するケースが多い
家祓いは基本的に神社へ依頼するのが定番です。
神社といえば神様との深いつながりがあるため、適切な方法でお祓いをしてくれます。
依頼する場合は近所の神社を問い合わせる、または直接足を運んで尋ねてみるなどの方法があります。
近年では神社のホームページにさまざまな情報が掲載されているので、家祓いについての案内が記載されている可能性もあるでしょう。
場合によってはネットから申し込みできるので、一度探してみてください。
また、神社ではなく不動産会社のスタッフが、家祓いができる住職を案内してくれる場合もあります。
もし不動産を購入し、家祓いを希望している場合は、不動産会社に尋ねてみるのもおすすめです。
また、支払方法はそれぞれの神社によって異なります。
当日手渡しの場合もあれば、神社で前もって支払うケースもあるため、その点についても確認しましょう。
自分でお祓いをする方法は?
なかにはどうしても都合がつかない、わざわざ専門家に依頼するのは面倒と感じてしまう方もいるでしょう。
この場合、自分でお祓いする方法を視野に入れてみてください。
自分で家祓いをする方法でも、前の住人の気を祓うのは可能です。
ただし、その際は正しい方法・手順でおこないましょう。
自分で家祓いをする場合、天然の粗塩と白い陶器の皿が数枚必要です。
皿がない場合は、半紙を準備しても問題ありません。
流れは家の奥から玄関に向かって盛り塩を設置するだけです。
盛り塩は陶器もしくは半紙に、10~15グラムの塩を円錐になるように盛るだけです。
使用する塩によっては形が作れない場合がありますが、その場合は型を使用するとスムーズになります。
また、盛り塩は部屋や廊下などの隅に置きましょう。
あとは通常通り引っ越しをおこない、荷物をすべて搬入した際に片づけをすれば問題ありません。
特別な儀式は一切必要なく、知識のない方でも簡単におこなえます。
ただし、先述したように家祓いには最低限の知識が必要です。
たとえば使用する塩が通常の食塩だった場合、効果がなくなってしまいます。
自分でお祓いするのに自信がない、適切な方法でおこないたい場合は、神社に依頼するのがおすすめです。
スケジュールや予算に合わせて考えてみましょう。
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まとめ
中古マンションをお祓いする理由として、前の住人の気を祓うのが目的と考えられます。
多くの場合は入居前のタイミングでおこなわれ、神社に依頼するケースがほとんどです。
しかし、最低限の知識があれば自分でおこなう方法もあります。